物語の舞台
舞台
◆概要
舞台とは、世界を内包し、世界を存続させるものである。
例えるのならば、舞台は人間であり、世界はそれを構成する細胞のようなものである。
舞台は世界の活動によって存在しており、世界が死に絶えると舞台もまた死を迎える。
舞台は数多に存在し、それぞれの特性や舞台を支えるためのシステムは異なる。
◆物語を紡ぐもの
物語を紡ぐものは、舞台の一つであり、意思である。
内部に数多の世界が存在しているのが特徴。
その存在・概念を認知している知的生命体によってさまざまな呼び名があり、神格や人格を見出すものもいる。
物語を紡ぐものの内部に住まう知的生命たちには、物語を紡ぐものの意思を直接くみ取ることは困難である。
物語を紡ぐもの自身は、直接的に世界に干渉することはできない。世界存続システムに命令を与え、間接的に干渉する形をとっている。
他、自身を維持するための様々なシステムが備わっている。
世界
◆概要
世界とは、舞台の内側で様々な物語が繰り広げられる領域のこと。例えば、地球の人間が存在する大宇宙も世界の一つである。ここでは主に物語を紡ぐものの内部に存在する世界とそれを支えるシステムの一部について解説する。
◆規格・法則
それぞれの世界の規格・法則は様々である。
共通するものとして
基本的に、世界はそれぞれ独立したものである。
時間が存在する
その世界内で新たな物語を紡ぐことが難しい状況になると崩壊する
崩壊した世界は廃棄場行きとなる
それぞれの世界にとっての不要物は廃棄場行きとなる
新たな世界は廃棄物を再構成して作られる
また、多くの世界にみられるものとして
並行世界が存在する
生命体が存在している
◆世界膜
世界膜とは世界を覆う膜状の領域のことである。世界膜は特定のものを通し、他は通さない性質を持つ。ほとんどの世界膜は生命体をそのままの状態では外へと通さない。膜の外へ行く生命体は何らかの技術で世界膜を突破する必要がある。
世界が健全な状態であれば世界膜は機能し続け、それぞれの世界を仕切り独立させている。
世界の状態が不安定・崩壊の兆しがあると世界膜に穴が開くことがある。
世界崩壊時には世界膜が壊れて消失する。
◆世界間物質
世界観物質とは世界と世界の間を満たすもののことである。
世界間物質内では、廃棄物が廃棄場へ運ばれていたり、舞台・世界を支えるシステム間の通信信号や物質のやり取りなどが行われている。
混沌とした世界間物質内を渡るためには相応の技術力が必要となる。
世界間物質が生物に与える影響
生物にとって、世界観物質それ自体は本来無害である。しかし、世界間物質内では様々なものを運んでいるため、生物にとって影響がが出る。
生物の強度やその時の生物間物質の状態などの条件にはよるが、肉体・精神の変異が起こったり(記憶の消失、感情鈍麻、明らかな肉体や精神の変異など)、死を招くこともある。
◆世界崩壊
世界崩壊とは、ある世界の世界膜が壊れ、世界を構成したあらゆるものが世界間物質へと流れていくことである。つまるところ、世界が死にゆく過程や世界の死を指す。
世界崩壊を迎える限界値は世界の規模・経過時間・その他条件が重なっていると考えられているが、崩壊時の状況の差が大きく、決定的な条件は現在のところ知的生命体たちが知るところではない。
少なくとも、その世界において新たな物語が紡がれる数が極端に少なくなった時に崩壊が始まっている。
また大まかな分類は以下のとおりである
・過剰な活性(物語を紡げないほどに戦争などを含む世界の破壊によって崩壊)
・過剰な停滞(長期間にわたる時間の停止・長期の安定によって新たな物語を紡げない・同じ物語の繰り返しのため崩壊)
この2つが同時に起こる場合もある。
世界崩壊後、世界観物質内を流れている最中に、何らかの理由で世界が復活することはある。しかし、完全に元の姿に戻るわけではなく、ごく一部がかろうじて世界の体を成すといった程度である。
◆廃棄物と廃棄場
廃棄物とは、崩壊した世界や、それぞれの世界の維持にとって不要または悪影響をもたらすために廃棄されたものである。つまるところ、物語を紡ぐものにとっての老廃物といえる。
廃棄物は、世界間物質によって運ばれ、廃棄場という領域に貯蔵される。廃棄物は世界循環システムによって創られる新たな世界な世界や、世界存続システムによって創られる外なる守護者などの材料となる。
廃棄場に関して何らかの知識がある知的生命体からは、苦悩の海、悲嘆の皮、死の国など、ネガティブなイメージを含んだ名称で呼ばれることが多い。
◆世界循環システム
世界循環システムとは、世界の生と死を循環させて物語を紡ぐものの内部を健全化させるシステムである。
廃棄物運搬
廃棄物が正しく廃棄場へたどり着くように、世界間物質の流れの一部を制御している。新世界生成
廃棄場にある廃棄物を原料に、新たな世界を再生成する。
再生成の速度には限界があるため、世界の崩壊の速度が再生成の速度を上回る状況が続けば世界はすべてなくなり、結果物語を紡ぐものにも死が訪れることになる。
◆世界存続システムと守護者
世界存続システムとは、その名の通り、世界を存続させるためのシステムである。
システムの中には多種多様な機能があり、その一つに守護者と呼ばれるものがある。
守護者は、滅びを迎えそうな世界の事態を転換したり、滅びの原因となるものを監視・必要であればその原因を排除する。
守護者はおおまかに2種類が存在する。
内なる守護者
崩壊しそうな世界の生命体に何らかの特殊能力が与えられたもの。
特殊能力を発揮させるために必要なエネルギーの一部またはすべてを世界存続システムから供給を受けることがある。
内なる守護者は、その世界の常識や文化的背景に馴染みがある者が多いため、外なる守護者と比較すれば極端な物質・文化の破壊が少ない傾向にある。外なる守護者
廃棄物の中から選定された生命体や概念の残骸を利用し、姿・記憶・能力の調整を加えて再構築されたもの。
活動に必要なエネルギーはシステムから自動で供給される。
その世界の存続のために造られてはいるが、特に事態の転換を主たる使命としている者の場合、時として過剰な破壊や停滞を招いてしまう事がある。逆にほとんど変化を起こすことができなかったということも少なくない。これは、外なる守護者がその世界とは別の生命体や概念が選ばれることが多いために、思いがけない影響や結果を引き起こすためと考えられる。
また、外なる守護者には、異世界間転送が可能なゲート作成能力があらかじめ備わっている。具体的な手順、最大積載量、生命体の同行の可否などの詳細ルールについては個々によってばらつきがあるが、物語を紡ぐものの内に生きる生命体たちの異世界間伝送の困難さと比較して明らかにたやすく、ルール内で利用すれば安全である。
◆並行世界
並行世界とは、ある世界から可能性の分岐によって発生する世界である。
並行世界が存在する場合、ある一つの並行世界が崩壊しても、残りの並行世界が存在していれば、その世界は生存し続ける。つまりどれほど並行世界があったとしても、本質的には同じ世界であるといえる。これは、世界それぞれがもっている崩壊に対する防御策の一つである。
なお、並行世界同士は同じ世界膜に覆われている。